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馬とのコミュニケーション
乗馬で大切なことは、何といっても馬とのコミュニケーションです。これが上手くいかないと、馬をしっかりコントロールすることはできないといっても過言ではありません。馬とのコミュニケーションは、人間同士の言葉を使うものとは異なり、手や足や騎座、声などを用いて行います。このときに大切なことは、「馬の様子をよく観察し、馬の気持ちを知ること」です。まず、自分の考えを分かりやすく馬に指示します。次に馬からの反応を判断し、さらに馬へ指示を与えていきます。これが馬とのコミュニケーションの基本です。ただし、ここで注意したいのは、始めは、馬が私たちの要求を一度で正確に理解することを、求めてはならないということです。
馬について知る
乗馬は、馬の本能や特性を最大限に利用することによって成り立っています。そのため、馬という動物を理解する努力を怠ったり、基本的な扱い方を無視すると、思うように馬を操ることもできず、大怪我をしてしまうこともあります。そういった意味でも、馬に対する知識を充分に把握しておくことは、レッスンをより効率的にしてくれます。
■ 音・匂いに敏感
馬は、私たちが想像する以上に感覚の鋭い動物です。五感がはっきりしており、とりわけ聴覚は群を抜いています。音には非常に鋭敏で、神経質ですから、馬に接するときには配慮が必要です。ガサガザするような服やひらひらする服、動くたびに音が出るネックレスやブレスレットは避けるようにしましょう。また、馬は嗅覚もすぐれていて、仲間の匂いはもちろん、人間の匂いも1人1人嗅ぎ分けることができます。特に特殊な匂いを嫌いますので、馬に不慣れなうちは、香水などの匂いが強いものは控えるようにしましょう。
■ 記憶力に優れる
馬の記憶力は極めて発達しており、訓練によって騎手の手綱に従うというのも、天性の記憶力によるものです。この記憶力は大変高度なもので、受けた苦しみや虐待も、すべて覚えています。これは、馬には、人、場所、物を思い出す能力があり、その時に起きた不快な出来事と結びつけて思い出すためです。また、褒められたことも記憶していて、自分のことを愛して可愛がってくれる人には、最も従順になります。愛も憎しみも怒りも、すべて馬の感情の中に記憶しているのです。
■後ろから近づくのを嫌う
馬は臆病で警戒心が強いため、後ろから近づいたり、大声を出すことを避けなくてはなりません。馬は驚くと蹴ることがあり、大怪我をする可能性があります。“馬は臆病で、驚きやすい”ということを念頭におき、馬の視界からこちらの姿がよく見えるように、前から接近するようにしましょう。また、あらかじめ声をかけてやると人の気配を感じますので、低くやさしい声で「ホーラ、ホーラ」といって、馬がこちらを認識してから近づくと、さらによいでしょう。